脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)とは
慢性的に顔や頭の皮膚がかさつく人はこの病気を疑ってみてください
遺伝的素因の関与も考えられ、治りにくい病気の一つですので、根気良く治療を続けることが大切です。
皮脂においては皮脂腺から毛穴(毛孔)を通じて皮脂が分泌されていますが、なんらかの原因によりこの分泌が多くなった状態を脂漏といい、これに炎症を伴ったものが脂漏性皮膚炎と呼ばれます。
フケ症は脂漏性皮膚炎の軽症なもの、あるいは前段階と考えられていますが、両者とも体質的に皮脂分泌が多い人になりやすいようです。
好発部位は頭皮、髪の生え際、まゆげ、鼻のわき、耳の中や後ろ、胸、背中などの皮脂分泌の多い場所や股、わきの下、首などの皮膚がこすれてむれやすい場所です。
かゆみを伴い、赤くなり、表面はかさかさして粉をふき、ひどくなるとあまりのかゆさに掻きこわして、ただれてぐちゅぐちゅすることもあります。
原因として考えられるもの
①ストレス、疲労
②寝不足、生活サイクルの乱れ、お酒の飲み過ぎ
③きちんと洗わないことによる皮脂の貯留
④ビタミン不足、喫煙(タバコ)
⑤カビの寄生
⑥ホルモンバランスの乱れ
⑦便秘
などがあげられます。
対処法
一番難しいことかもしれませんが、よく寝てストレスはため込まないようにして下さい。
脂汗は大敵ですから。洗髪はもちろん最低2日に1回、できれば毎日して下さい。
爪を立てず指の腹で頭皮全体まんべんなく丁寧に洗いましょう。
最近ではフケ・かゆみを防ぐ抗菌効果(カビの増殖を抑える)と抗酸化・殺菌効果(ニオイを抑える)をあわせ持つ優れもののシャンプー・リンス・ボディソープ=コラージュ フルフルネクストも登場しています。
サンプルもありますので、遠慮なくおっしゃって下さい。
脂肪分、糖分、香辛料、アルコール、コーヒーは皮脂分泌を高めるので控えめにし、皮膚に潤いとはりを与えるビタミンB群を多く含む食品(牛乳、卵、トマト、ホウレン草、しじみ)をたくさんとるように心がけましょう。
また食物繊維の多い野菜、果物、いも、こんにゃく、海草などをとり便秘にならないようにすることが大切です。
治療薬
治療薬にはビタミンB群剤、抗ヒスタミン剤(かゆみ止め)の内服薬と炎症を抑えるステロイドやカビを死滅させる抗真菌剤の外用薬、非ステロイド外用薬(スタデルムクリーム・軟膏、ジルダザック軟膏など)を処方します。
また場合によっては乾燥した肌のコンデションを整える保湿剤(ビーソフテンローション、ヒルドイドローション)や抜け毛予防し、発毛を促進させるのための塗り薬(フロジン液)もお出します。