アトピー性皮膚炎・蕁麻疹

アトピー性皮膚炎

内服薬

抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、漢方薬を中心に処方します。
皆さんは塗り薬で治そうとしますが、肌の持つ本来の自然治癒力を引き出すために、もし内服薬だけで症状のコントロール可能な場合は外用薬に頼らないことをおすすめします。

最近の抗アレルギー薬は長期間内服しても副作用もでにくい優れものばかりなので安心して根気良く服用して下さい。

外服薬

顔、首ではまず第一に毛細血管拡張、皮膚萎縮、色素沈着などの副作用の出にくいタクロリムス水和物軟膏(プロトピック軟膏)を使用します。 どうしてもタクロリムス製剤のチクチクとしたしみる感じが我慢できない方、かえってかゆくなるような方には弱いランクのステロイド外用剤を使います。

症状によっては抗炎症作用を持つ非ステロイド外用剤(ジルダザック軟膏、スタデルム軟膏・クリーム)、高純度のプロペトワセリン、ヘパリン類似物質を含む保湿軟膏・保湿ローション類(ビーソフテンローション・ヒルドイドローション・軟膏)、尿素を含有するウレパールなども処方します。顔には強いステロイドは決して使用しません。

からだ、うで、あしなどはその部位の症状に合わせた強さのステロイドを単独で、あるいはワセリンや尿素軟膏などと混ぜて処方します。
症状の軽快とともに、なるべく使用するステロイドの強さのランクをおとし弱くしていきますがあまり急ぎすぎないようにします。

蕁麻疹

24時間以内に出たり消えたりする発疹を皮膚科学的に”じんましん”と定義しています。

一般的には強いかゆみとともに蚊にでも刺されたかのように皮膚がみみずばれになり、もりあがり拡がってゆきます。
大きさや形はいろいろで点状、斑状、環状、地図状などと形容されます。

ふつう1ヶ月以内に症状がおさまるものを急性じんましん、1ヶ月以上症状が続くものを慢性じんましんといいます。

前者は特定の食べ物、内服薬(解熱剤、痛み止め、抗生物質)、細菌やウイルス、香辛料などが原因となりやすく、後者は原因が特定できないことが多いです。

治療について

急性じんましんは抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤の内服により比較的すぐに治りますが、原因のはっきりしない慢性じんましんでは心身的ストレスを伴うことが多く再発しやすいので、症状の有無にかかわらず、長期間にわたりそれらの薬を飲み続ける必要があります。

それでもほとんどの場合は、数ヶ月~数年の間に徐々に薬を減らすことができ、やがては薬をやめることができるようになります。

必要に応じてアレルギー検査や一般血液検査(肝機能・腎機能のチェックも含む)も行います。

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